2011年04月12日

具志堅さん吉川英治文化省授与式

具志堅さん吉川英治文化省授与式


 沖縄でいつもお世話になっている具志堅隆松さんに吉川英治文化賞が授与された。長年続けてきたボランティアでの遺骨収集が功績として認められたのだ。東日本大震災から1月後の4月11日。帝国ホテルで授与式が開催された。

 冒頭、作家の渡辺潤一が挨拶をしている時に大きな地震が来た。みんなそわそわして携帯でインターネットにアクセスしていた。そんなこんなで日本を揺るがす授与式が始まった。具志堅さんの挨拶も「私は人前で話すのは不得手ですが、どうしてもお伝えなければならない事ががあります!」と沖縄での遺骨収集の現状を淡々と訴えだした。そうしたらまた地震発生。まさに日本を揺るがすスピーチだった。地下の戦没者の拍手か? 懇親会が終わった後、具志堅さんの部屋に招かれてしばしの歓談。帝国ホテルのVIPルームは凄かったが具志堅さんは「寝たらどこも変わんないよ」と笑っていた。

 具志堅さんは、沖縄で行われてきた遺骨収集や不発弾解体処理が、一部の土建業者の営利事業になっている事に疑問を持ち、出土した遺骨がろくに身元調査される事無く無縁仏として乱暴に扱われている事に抗議しつつ、遺骨収集業や不発弾解体処理業を非営利化させて、遺骨や遺品は遺族の元にキチンと帰れるように、発掘作業も重機から丁寧な手作業に切り替えた。しかも、その作業は社会的に弱い立場の失業者にやらせて生活を支援する事。また事業の収益を基金にして難病の子供を持つ家庭に支給する事をずっと呼びかけ泥まみれになって働き続けて近年ついにそれを実現する事が出来たので、吉川英治文化賞はその功績を讃える形となった。

 今回の賞金もその基金に寄付してしまうのだと言う。なんとも具志堅さんらしい。自分の財産を持とうとせず社会的な地位も跳ね除け、世の中を良くしようという善意のみで県を動かし国を動かした。具志堅さんが活躍すれば私も勇気付けられる。具志堅さんが賞をもらえば私も嬉しい。いつも私の心は引き付けられぱっぱなしである。

Posted by すぎやんま at 23:44│Comments(0)
 
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