南城市 糸数監視哨

すぎやんま

2013年03月07日 00:00




 壕口は断崖の下にあった。岩の割れ目のような入り口を入り、突き当たりを右に進むとポケット、左に進むと垂直坑道だった。見上げると、およそ10m上方へ伸びていた。カメラと三脚を襷掛けしヘルメットの顎紐を締めなおして登った。スゲーやせ我慢だった。




 汗だくになって登りきると一畳の広さも無いコンクリートの小部屋で北、東、南の3方向に向かって監視窓が開いていた。独立混成第15連隊本部が知念半島を監視する為に構築したもの?それとも独立混成第44旅団砲兵の観測所なんかじゃないか?と思われる。




 中は狭かったので構図に自由度が無かった。かつて天井には丸太の梁が二本あり、その上に丸太を並べてその上からコンクリートを流し込んで居た痕跡があった。




丸太で出来た梁、丸太を並べた天井は完全に朽ちて無くなっていた。









北側に面した監視窓 石灰岩の山をくり抜き、セメントで補強されているようだった。丸太で出来た2本の柱が立っていた痕跡もあった。恐らく4本の支柱で天井を支えていたと考えられる。




 非常にガッチリした作りである。コンクリート壁面に残る木目から察するに、当時は板張りになっていたのかもしれない。




 東側の監視口 当時は天井に丸太がゴツゴツしていた。今は支えを失ったコンクリートである。




 こちらは南側の監視口 港川方向には向いていないようだった。

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