中国軍管区司令部 防空作戦室 (広島戦跡めぐりの旅002)
爆心地の北およそ800m。中国地方の軍事拠点の一つとして広島城内に構築されていた。
広島市上空に来襲した原爆投下機エノラゲイに対し警戒警報発令を巡ってちょっとしたドラマがあった。
当直のA参謀がたまたまその瞬間席を外していたのだ。A参謀は例え敵機が単機でも警報を下す慎重な性格の少佐。
A参謀が居ないぞ。
警戒警報が発令できないぞ。
敵機は市の中心部に到達しているぞ。
仕方ない。A参謀へは事後承認してもらおう。
「ケハ(警戒警報発令!)」
通信室に伝達メモが手渡された瞬間
原爆は炸裂した。
運命の悪戯か?警戒警報は発令されなかった......。
建物疎開に動員された多くの中学生や市民は、野外で放射線、熱線、衝撃波をもろに浴びて倒れた。
破壊を免れた防空作戦室は原爆炸裂直後に広島市内の壊滅を電話で報告している。